家族で食卓を囲む大切さ

ジョイアスバンド出演の写真

 先日、娘の誕生日にファミレスに行きました。そのファミレスで、若いお母さんと小学校にまだ行っていないぐらいの子供が食事をされていました。若いお母さんはスマホを見ながら食べ、子供は黙ってもくもくと食べています。そして、子供がご飯をこぼした時だけ注意をしていました。私の目には、とても寂しい感じがしました。

 

 「少年犯罪と食」について書かれている本を読んだことがあります。凶悪犯罪を犯した子供達がどういう食生活を送ってきたかを調査されたところ、その特徴として「朝食を一人で食べる」「朝食を家以外で食べる」「家族で鍋を囲んだ経験がない」または、和食が嫌いで、朝からカップ麺を食べる子供も多数いたようです。つまり、家族で食卓を囲む経験が決定的に少ないという一つの特徴が挙げられていました。

 

 親の手間暇かけてのご飯作りは、子供にとっては、親から愛されているという安心感が育ち自己肯定感、つまり、自分を大切にする心を確立していくようです。ですから、食事は、体を育むことと同時に、子供たちの心を育むものであると思いました。

 

 家族で食卓を囲むことが少なくなった原因は、忙しい生活なのか、個人主義が進んで自分の楽しみが優先になったのか、簡単な食品が増えているからなのかはわかりませんが、都会にある天理教の教会でも、子ども食堂をされるところが増えてきました。

 

 どれだけおいしそうな食事でも、一人で食べていたら、子どもにとっては、味気ないものだと思います。それは大人も同じことではないでしょうか。人間の喜びも苦しみも悲しみも、共に味わう相手があってこそ、全てが人生の宝、人生の味わいになるのです。互い立て合いたすけ合う陽気ぐらしとは、共に人生を味わう家族と心を通わせることです。そんな家族作りをするためにも、家族で食卓を囲むことを大切にしたいと思います。